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殉教と純潔の乙女・聖フィロメナ






現代の守護の聖女




めでたし、聖フィロメナ、童貞の真珠よ
王の王なる御者の高潔なる淨配!
めでたし、殉教者の花、生けるキリストのホスチア!
御身の御功徳を崇めつつ、より頼む者への、
汝が祈りの御助けを拒むことなからんことを請い願い奉る


聖フィロメナ、処女殉教者





「神と共にあって力強き 聖フィロメナ」

                     19世紀の偉大にして驚くべき働き手
                  活けるロザリオの保護者
                  ナポリ王国の第二の守護の聖女

                  マリアの子等の擁護者

                  安産及び母と子の守護者

                  労働者と貧困者の拠り所
                  商売と経済的に困っている者の御助け
                  受験者、学生、修道女の保護者
                  聖職者、宣教師と改宗者の拠り所
                  死の恐れを取り除く守護者
                  秘蹟に立ち返ってきた者の擁護者
                  配偶者を求める者の御助け
                  カタコンブの保護者





聖フィロメナの祝日

8月11日
5月25日
被昇天後の日曜日




布告  教皇ウルバノ八世聖下の教令とバチカン公会議に従い、この書の中に書かれた全てのことに対して、人間的権威を除いて何かを要求したり、聖会の決定を仮定し、或いは予想する意図はないことを宣言する。

        彼女の御名と栄光については教皇グレゴリオ16世、レオ13世、聖ピオ10世聖下によって確認された。






紀元284年、キリスト教徒として知られることは危険であった。一人、又一人とローマ皇帝は無慈悲に信者を迫害した。この年、ダルマチアの軍人でディオクレチアヌスという者がローマ皇帝となった。この特別な皇帝は、多くのキリスト教信者を殺した。その中にはローマの軍人で信者となった聖セバスチアノがおり、最後に死を宣告された。彼はたくさんの矢を射かけられたが、奇跡的に生存した。しかし結局、首をはねられて殉教したのである。御聖体を暴徒の汚れた手に触れさせない為、生命を捧げたタルチジオという子供がいた。眼をくり抜かれ、シシリーにおいて殉教した聖ルチアがいた。医者のコスマとダミアノがおり、断首された時まだ12歳であった聖アグネスもいた。そして歴史的な記録は無いが、神の御はからいにより、3人の個人的な天啓によってディオクレチアヌスは、13歳の殉教者フィロメナという聖女を殺し、冠を輝かせた事実が明らかになったのである。

聖女自身より、その生涯の説明を受けた三人のうちの一人は御悲しみの聖マリア修道院総長メアリー・ルイザ修道院長であった。以上の内容を記載した書物は、1833年12月21日ローマ教皇庁の認可を受けている。この意味は教会がこの本に何ら道徳的誤りがないことを保証しているわけである。

フィロメナの両親、カリストスとユートロピアはマケドニアのニコポリスに住んでいた。彼女の父はその地方の総督であった。彼らは子供に恵まれなかったので、子供を授かりたいものと、たびたび異教の神に祈っていた。最後に一人のキリスト信者の医者が、キリスト教の神に祈ることを勧めた。両親が必死になって祈ったところ、ユートロピアが妊娠したので、喜びのうちにも驚いたのであった。
紀元289年1月10日の事であった。彼らは、かわいい女の赤ちゃんを授かった。受洗の際、この子はフィロメナと名付けられたが、これは魂を照らす光の友、若しくは光の娘という意味である。彼女の両親も、その同じ日に洗礼を受けた。

両親にとって幸せな月日が流れていった。この子は知恵と徳のうちに成長し、マクリナという信仰の厚い女中がこの子の世話をし、神様のことを教えて下さった。この女性は賢明な教師であり、子供の忠実な保護者であったことが判る。特に御聖体の秘蹟の内に在し給う我が主に対する堅い信仰と優しい愛を、この子の魂に植え付けることに心を配っていたのであった。

まだ幼い頃に、フィロメナは自分の主に身も心も奉献していて、彼女の心は浄配に対する愛に、益々燃えていったのである。聖主の為にのみ生きるのが、彼女の望みとなった。

ある夜、彼女は自分の死について予言的な夢を見た。数えきれぬほどの乙女達が手にしゅろを持ち、白い衣を身にまとっているのをみたのである。彼女の心に、満ちあふれんばかりの見事な讃美の歌が聞こえた。聖アグネスが、近寄るように手招きしておられるのが見えた。彼女はそうしたかったが、お互いの間には海があり、怒り狂う龍がいたのでそれはできなかった。翌朝、彼女はマクリナにこの夢のことを話した。女中は、彼女に黙示録の7章の9節から17節までを読み聞かせた。
 ”・・・・・この人々は大きな試練を経てきた者で、その衣を子羊の血で洗って白くしたのである。”

マクリナは語った。
「愛するフィロメナ、貴女が御覧になった殉教者の行列の中で、貴女に手招きをなさったのは聖アグネスです。貴女が無事に苦しみの海を渡り、龍に打ち勝つことができますように。」

紀元302年頃、キリスト信者に対する迫害は激しくなり、小アジアに住む人々は迫害のニュースを聞いてびっくりした。独立していたニコポリス地方の信者でさえも、侵略と後々の迫害を恐れていた。そこでカリストスは、知事として個人的にディオクレチアヌス帝に、ニコポリスを彼の保護下に置くよう訴えることを決心した。

紀元302年6月初め、カリストスと妻のユートロピア、それに娘のフィロメナは皇帝に謁見を許された。

前任者と同じように、ディオクエチアヌスも権力欲に心を奪われていた。彼は自らを神と思い、王座に侍る人々に、神に対する名誉と礼拝を強要していたのである。それでカリストスと妻と娘は、恐れながらディオクエチアヌスの広間に入ってきた。彼らが入って行くと、そこに居合わせた人々の間に、丁度子供から女性になりかけた、この乙女のまばゆいばかりの美しさに、声を殺しながらもささやきが洩れたのであった。

皇帝はその純潔、高貴さ、美しさに動かされ、優しく彼らに近寄るよう招き、なぜ来訪したのか理由を問うた。カリストスは事情を詳しく述べだした。皇帝は落ち着いて、カリストスがキリスト信者であることを認めるまで聞いていた。この時皇帝の表情が変わったが、カリストスに事情を語り終えさせた。そのうちに熱心にフィロメナを見つめていたのである。彼女は皇帝が自分を見つめていることに名状し難い恐れを感じ、彼女の視線を慎ましく床に落としていた時、顔面はバラ色に輝いていた。
それから皇帝が話し出した。

「カリストスよ、おまえの恐れには充分根拠がある。ローマ皇帝の主は、力の権利を所有している。ニコポリスには莫大な金が必要だ。」更にディオクレチアヌスは付け加えた。
「これはこの件の一つの側面である。しかし事態を更に悪くする事情がある。おまえはナザレト人に対する信仰を告白している。おまえはキリスト信者なのだ。カリストスよ、そうではないのか?」
「そうです。私はキリスト信者です。」カリストスは勇気を以て答えた。
「おまえの妻も信者なのか?」
「そうです。」とユートロピアはしとやかに答えた。
「それから小さいおまえも?」皇帝はフィロメナに尋ねた。
「おまえもまた同じ毒に感染しているのか? ナザレト人を崇めているのかね?」
「はい」フィロメナは荘厳に答えた。
「私はあなたがナザレト人と呼んでおられる方を崇めております。私は誕生する時、この方に奉献されました。私は今も、何時も永遠に彼を私の神であり、救い主として認めております。」

そこで室内に、この答えに反する声が流れた。ディオクレチアヌスは彼らの勇気に腹を立てた。
「おまえ達は、わたしが根絶しようと思っている忌ま忌ましい宗派のキリスト教徒ではないか?それなのにカリストスよ、どういうわけで私の助けを懇願するのか。私にはよく判らん。虎の爪を避けようとして、ライオンの顎に入るも同様ではないか。」

カリストスは勇気が無くなってゆくのを感じた。だがこの皇帝の言葉を聞いて、皇帝の虚栄心に訴える、一つの考えが絶望から生まれた。彼は雄弁に語った。ディオクレチアヌスをライオンにたとえ、ライオンのような強い動物は、子鼠を呑み込むのを軽蔑すると。ディオクエチアヌスは罠にかかった。
「よく言った。そのたとえはよく出来ている。おまえの願い通りにしよう。ライオンは、子鼠を呑み込むのをいさぎよしとしないからだ。おまえの人民達に我が寛大さを告げなさい。」

カリストスは、この小さな戦略がうまくいったのでほっとして、皇帝の足元にひれ伏し感謝した。皇帝は彼に立ち上がるように命じ、お返しに一つお願いしたいことがあると付け加えて言った。

「恵み深い我が君よ、何でもお望みになることをお話ください。」カリストスは言った。
「私の出来ることは何でも致します。」
皇帝がこの時語った言葉は、フィロメナの運命を決する鍵で、その運命は神が最後の世代の人々の為に、永遠の昔より予定された重要なものだったのである。

「おまえの娘に結婚を申し込みたい。」とディオクレチアヌスは言った。カリストスは耳を疑い、皇帝は冗談を言ったのだろうと思った。しかし、皇帝はしつこく言った。

私は彼女を愛している。彼女がわたしのものになるまでは、わたしの気持ちは安らかにならないだろう。」カリストスとユートロピアは熱心に同意したので、皇帝はフィロメナに向き直った。
「さて、若い御婦人が話されることを聞かねばならぬ。フィロメナよ、わたしの申し出を聞いてくれただろうね。わたしの妻になることを同意してくれるか?」
胸騒ぎがして、まるで死んだように青ざめた表情で、彼女は勇気づけようと合図をしている母親を眺めて言った。
「お母さん、私は、はいとは言えません。」

フィロメナの両親は、天の為に彼女を教育していた。しかし彼女がディオクレチアヌスの申し出を受けてくれるよう考えていた。拒絶すれば、どんなひどい結果になるかが判っていたからである。

「申し訳ありませんが、恵み深い我が君、」カリストスが言った。
「私共の子はあまりの幸せに準備が出来ていない為、圧倒されております。何と申し上げてよいか判らないのです。心を落ち着かせる時間が必要なのです。明日、喜んで賛成してくれることでしょう。」
皇帝はこれに同意して彼らは退出して行った。


「我が子よ、考えてほしい。」カリストスは彼女に話しかけた。
「力強い皇帝の側に居れば、たくさんの良い行いが出来る素晴らしいチャンスではないか。皇帝と一緒になったら、おまえは兄弟である信者達を迫害から護ることが出来るのだよ。また、ひょっとしたらおまえは彼にキリスト教が真理であることを納得させ、改宗させることができるだろう。そうすれば、キリスト教徒への絶えざる迫害は終わるのだ。教会は平和のうちに花咲き、後の時代まで人はおまえの名前を祝福するだろう。」
しかしフィロメナはぐらつかず、彼女の年頃を越えた天的知恵を以て答えたのである。
「愛するお父様、あなたはだまされていらっしゃるのです。そんな望みは実現いたしません。ディオクレチアヌスは堕落しきっていますので、霊的なことには鈍感なのです。キリスト教の完徳に進むかわりに、私を彼と共に破滅の深淵にひき入れようとするでしょう。彼を救えず、私が彼の罪に協力する危険にさらされます。彼の怒りの犠牲となった人々の血は、私に向かって叫ぶことでしょう。主が私をこのような運命から護って下さいますように。更に、あなたは私を主に結びつけている聖なる絆を断ちきることはできません。」そしてフィロメナは、父に彼女の純潔の誓いを思い出させた。だがカリストスは、このような若い娘の誓いなどはこだわることはないと簡単に片づけてしまった。しかしながら、フィロメナは堅固無比であった。彼女は聖母御自身、同じ誓いを幼い頃になさったことを指摘したのであった。

「しかしおまえの断りでディオクエチアヌスは怒って、その怒りを我々に振り向け、我々を滅ぼすのではないか?我々の運命は彼にかかっていることを想い出しておくれ。我々は全く彼の手中にある。おまえには我々に対する考慮がないのかね。おまえの心から、最後の親孝行の証拠を消そうとするのかね?」

ここ地上で生命を失っても、永遠の悦びの中に再会する方が、一時的な死を避けようとして永遠の罰を受けるより良いのです。それで、キリストの聖血の御功徳によって切にお願い致します。私が生命を失ってでも、天の浄配イエズス・キリスト様に対する忠誠に留まりたいと、願う私の決心を変えようと繰り返さないで下さい。」

この言葉に、天的な光輪がこの乙女を囲んでいるのが見えた。彼女の母親は、この時はもうがっくりして涙を流していた。父親は、やり切れない気持ちであった。
「娘が我々の喜びとなろうとしている時、キリスト信者の神は、彼女を我々から取り去ろうとなさっている。キリスト教の神から娘を授かったのは、何の益になったのだろうか?」

皇帝の出頭命令によって、彼らは重い心を抱きながら皇帝の宮殿に赴いた。皇帝は、彼らを狭い豪華な部屋に独りで引き入れた。ディオクエチアヌスは高価な黄金の指輪や腕輪の贈り物を積んであるテーブルに、腰掛けていた。彼はフィロメナの決心に何かの影響を与えようと、あらゆる甘い言葉を並びたてた。そして、熱心にカリストス夫妻は賛成したのである。しかしフィロメナは堅固であった。贈り物を断り、彼女の同意を得る全ての試みに反対したのである。とうとう皇帝は怒り、護衛兵に彼女を牢獄に投ずるよう命じたのであった。

重々しい頑丈なドアがフィロメナの前で閉められた。生まれて初めて、彼女は両親から引き離された。完全に孤独だった。彼女は悲しみと共に孤独となったのであった。彼女は鋭く別離を意識し、今まで彼女を支えていた恩寵から捨て去られたように感じた。
深い悲しみに満ちて、泣きながらひざまづき、両手で顔を覆っていた。不快でじめじめした独房にみなぎっている深い沈黙のうちに、厳しい現実が満ちていたのである。
大きな鼠が近くに寄ってきて、彼女は恐怖でいっぱいになった。又、石の床一面に虱や蚤が這っていた。彼女は悲鳴をあげたが、石の壁は黙ったままであった。悲しみの中に恐ろしい現実が判り出すと、自分の立場が極めて悪いことにより、彼女の魂は剣で刺されたような気持ちになった。神に忠実に留まるということは、罰からひしひしと来る苦しみ、ひどい苦しみをこうむること、最後には悲惨な死をも意味するのである。
最初の悲しみの発作が鎮まると、可哀想な子供は、力と御助けを得ようと神に祈ったのであった。彼女の魂は天の浄配の現存の中に浸され、甘美なる光と慰めに満たされた。時々、彼女は眠りにおそわれた。そして又白い衣に包まれ、手にしゅろを持ちながら、子羊に従ってゆく乙女達の群れの幻を視たのである。再び、若くて愛らしい乙女が彼女の方に身をかがめて言った。
「愛する姉妹、私を知りませんか?イエズス・キリスト様の浄配であるアグネスですよ。もうすぐあなたも一緒になれます。」フィロメナが幻に手を差し延べると、聖アグネスは微笑した。

その時目が覚め、彼女の手に一滴の血がついているのが見られ、眼前にディオクレチアヌスが立っていた。「娘よ、よく眠れたかね?わたしは晩のうちに考えを改めたと思うが、どうかね。」

いやなその声を聞いておののきながら、フィロメナは独房の遠い片隅に逃げて、大声で助けを呼んだ。だが暴君は嘲笑しながら言った。「黙らんか。誰も聞いてないよ。おまえはわたしの手の中にある。おまえの言う浄配、ナザレトのイエズスも助け出すことは出来まいよ。だからわたしの言うことを聞きなさい。わたしはおまえに結婚したいと頼んだ。今でもそう思っている。ものわかりが良くなって、わたしの言う通りにしなさい。さもないと神にかけて、おまえは生きてこの牢から出られない。」

これに対し彼女は叫んだ。
「私はほんの子供ですので、私を憐れんで許して下さい。あなたが愛し、大事にしている全てのものにかけて、私を平和のうちに去らせて下さいますようお願い致します。」
「おまえがわたしの申し出さえ受けてくれたら、平和も静けさも、またどんな形の幸福でもおまえのものだ!」
しかし、彼女はびっくりして手をあげながら言った。
「絶対、絶対私には出来ない!」
「出来るとも。おまえの頑固さをまいらせてやろう。おまえがあんまりか弱いので、今までお前を大事にし過ぎたようだ。だがわたしの忍耐も尽きた。私の妻になることに同意するか、力づくで奴隷にするか、どちらかだ。おまえの生と死が、わたしにかかっているのだ!」

怒り狂って、彼は彼女の腕をまるで万力のように握った。恐怖で震えながら、子供は大声で助けを求めた。

さあ、おまえはわたしの手中にあるのだ!」彼は叫んだ。
「イエスか、ノーか?
「いやです。いやです。私は少しもあなたの自由にはなりません。私は天の浄配のものです。ああイエズス様、あなたのはしためををお守り下さい!!」
しかし皇帝は笑った。
「彼女はナザレト人を呼んでいる! 彼が現れて助けるに違いない。見ててやろう!」そして又笑った。

「イエズス様、助けてください。」フィロメナはあらん限りの力を出して、自分をつかまえている皇帝から逃れようとして嘆いた。
「イエズス様、助けて下さい!」

「死ね。呪われよ、この魔女め!」 あたかも赤く焼けたアイロンに触れたかのように手を放して、突然に暴君は叫んだ。そして、痛みの為に独房の中を荒々しく飛び跳ねた。

「お前の邪悪な魔力をとめてやる。」皇帝は独房を去りながら、彼女が魔法を使わないように鎖で縛り付けておけと命令した。

何事が起こったのだろう。そう、全能なるイエズスの聖名によって、この暴君はくじかれ、狼狽されて、打ち破られたのである。この結果、彼は37日間フィロメナを見ようとしなかった。

この間、彼女は誰にも会えなかった。暗闇と沈黙が独房に満ちていて、子供の柔らかな手足の上の鎖の重さに、力が無くなってきた。ただパンと水だけが許されるだけで、彼女の肉体的状況はすこぶる哀れなものであった。

だが神なる主は、彼女を放っておかれなかった。彼女は目覚めている間ずっと祈りを続け、主は彼女の魂に、言い尽くし難い甘美なる、主との一致のうちに浸される慰めをお与えになったのである。これは死に至るまで救世主に忠実に留まる決意を固くしたのであった。

ディオクレチアヌスは人間がこの牢に入ることは禁じたが、天の訪問者には何の力も持たなかった。或る夏の夜、宮殿の人々は酔ぱらって騒いでいた。この騒ぎ声は彼女の牢獄にまでは届かなかった。彼女は祈りに夢中であった。突然独房を満たしている、太陽よりも明るい光が部屋を照らしたことに気付いた。その光の中より、子供を抱いた威厳ある婦人が出て来られた。その優しい表情が、フィロメナの心に天上の悦びをもたらしたのである。

「恐れないで、フィロメナよ。」幻の方がおっしゃった。
「私に祈る者は決して無駄になりません。私はマリア、あなたの母です。私はあなたに喜ばしいメッセージを持ってやって来ました。あと三日すればあなたの監禁は終わります。でもそれ以前に大きな試みが待っています。しかし勇気を出しなさい。この苦しみの時に、御子の聖寵があなたを助けるでしょう。さらに私は、かつて私に救いのメッセージを告げた天使にあなたを見張っているよう命じました。彼はあなたと共にいて、我が子の玉座にあなたを連れて来るその時まで、決してあなたから離れないでしょう。そこであなたには冠が待っているのです。彼の名前はガブリエルで、あなたの為に大いなる力をふるいます。それはあなたが私の愛娘であり、我が子が永遠に続く栄光を用意しておられるからです。ですから喜びなさい! もう天使達はあなたのやって来るのを待ち構えており、あなたの浄配は、いつでもお会いになろうとしていらっしゃいます。」  この御言葉と共に、聖母は神なる御子をフィロメナの腕にお預けになった。御子は彼女を抱き締められたので、心は悦びでいっぱいになった。一方、暗黒の悪霊共は、皇帝の宴会に連なる客達に取り憑いた。ディオクレチアヌスは、酔いつぶれて座っていることもできなくなっていた。他の人々もまた、酔って不作法な歌を唄い、さかんに悪口を言っていた。

突然飲み騒ぐ一人がある考えを思いつき、ディオクレチアヌスの眼を覚まさせた。
「皇帝陛下、明日はどんなニュースがありますかな?拷問にかけるキリスト信者はおりませんか?首をはねられる者は?拷問台が使われることはありませんか?」

「一つの仕事がある。」重々しい口調でディオクレチアヌスは答えた。
「キリスト信者のフィロメナは、私の願いをはねつけ、その上魔力を思い知らせてくれたので死なねばならぬ。但し、彼女をゆっくりと死なせてやろう。ゆっくりした拷問が、皇帝たるわたしを拒絶した彼女の報いだ。わたしはポンシオ・ピラトがナザレト人に宣言したのと同じ罰を宣告してやろう。彼女をむちで打ってやる。」

この当時のむち打ちは、単なるむち打ちではなかった。犠牲となる者の肉を引き裂く為の鈎や棘や、むちに結び目があるのが使われていたのである。しかし、最もむちについているものでひどいものは、むちの先端についている鉛の重りである。骨に与えるショックがあまりひどいので、多くの犠牲者は心臓の衰えで死んでいったのである。この野蛮だが、一般に行われていた罰に生き残った人々は通常ものにおびえ、生涯猫背となり、脚が曲がっていた。それでこの処置は、暴君がこの子供が自己の純潔を守ろうと英雄的に決心したことに対する報復として、逆上した頭から捻り出されたものであった。

刑罰は翌朝、公共競技場で、飲食する者の楽しみの為に執行された。ディオクレチアヌスは女の子の衣類を剥ぐように命じた。だが主は小さなはしための慎みをお守りになり、看守は説明の出来ぬ恐怖を覚え、彼女の手を柱に縛りはしたが、着物に手を触れようとはしなかった。刑罰は終わった。フィロメナは独房に戻されたが彼女の身体はくたくたになり、血まみれで死ぬまで放っておかれた。

一体誰が、次の朝死体となる代わりに光り輝き、美しく聖歌を唱っている彼女を見た時の、看守の驚きを説明出来るだろうか?夜の間、二位の天使が彼女の傷に天の香油を塗りこんでいたが、その香油のおかげで傷は一瞬の間に治ったのである。看守は早速皇帝に報告し、皇帝はそれを見にいったのであった。彼も同様にびっくり仰天したが、この奇蹟をローマの神であるジュピターのおかげだとした。

「お黙りなさい。不潔な暴君のくせに。私の救世主を冒涜しないで下さい!」フィロメナが言った。
「私は、あなたが私をむち打つようにした刑罰から助けて下さいとお願いしませんでしたが、それに耐えられるようお願いしたのです。わたしが熱望するのは死です。ですから無駄な約束は止めて下さい。私はあなたの希望にはそいません。あなたは、本当の幸福を私に与えることは出来ないのです。あなたがそれを持っていないからです。あなたは意地の悪い極悪人です!全能の神は遠からず、あなたがその下僕達を殺したので、復讐なさることでしょう。」

この言葉はディオクレチアヌスを怒らせた。
「見ておれ、言葉を慎むがよい。皇帝はこんな話し方に慣れておらんのだ。

「私の言葉があなたを怒らせる代わりに、あなたの回心のもとになれば良いのですが。」フィロメナが言った。
「そしてあなたが迫害している方、いつかあなたを裁かれる方を知ればよいのですが。」

「誰のことを言っているのだ。大工であるナザレト人イエズス、おまえの愛人のことか? わたしは知りたくもないね。わたしと彼との間には永久の戦争と、戦いと、衝突が続くだろう。」

「そうです。悲しいことですが本当です。フィロメナが言った。」
「しかし誰が勝利を得ると思っているのですか?」

「愚かな質問よ。」皇帝が叫んだ。
「判りきったことだ。ナザレト人の弟子達は、今何処にいると言うのだ? 彼らの数は減少して、ほんの一握りの者だけだが、見つけ次第すみやかに殺す。二、三ヶ月もすれば全ローマ帝国に一人キリスト教徒も居なくなるだろう。」

フィロメナは憐れみ深く徴笑した
「若しあなたが未来を見ることが出来たら、皇帝陛下、ローマ帝国の名残りがずっと経ってから地上から一掃され、キリスト信者は海辺の砂ほどにも多くなるでしょう。何百万人もの人々が恭しく崇拝しながら、イエズスの聖名を呼び求めるでしょうが、あなたの名前を聞いた人は皆忌み嫌うでしょう」

「無礼なことを言うな。さもないとおまえの悪意に満ちた舌を引っこ抜くぞ。」ディオクレチアヌスは激しく叫んだ。

しかしフィロメナは殆ど聞いていなかった。彼女の眼は天に向けられ、彼女が預言を続けた時、心は時空を越えていた。
「そうです。ナザレトのイエズスは勝利されます。その方が勝利されるのです。私はその象徴である十字架、つまり救いの印がこの都の上に昇り、雲の中に輝くのを見ています。あなたの後継者は誰一人としてあなたのように激しく信者を迫害する人はいないでしょう。あなたは最後の迫害者です。罪無くして流された血が天に復讐を叫んでいます。皇帝と帝国は完全に取り除かれますがあなたが破壊したと思っている救い主の浄配である教会は拡がり、花咲くことでしょう。」

もうこの時には、ディオクレチアヌスは怒りに狂っていた。
「おまえの横柄な態度はもう沢山だ、厚かましい売春婦め!おまえの大口をふさぎ、ナザレトの他の崇拝者を地獄へ送り込んでやる。おまえは死ぬが、悲惨な死に方でだ。おまえを犬か猫のように溺れ死にさせてやろう。夜の暗闇の中に首に鎖をつけて、ティーベル河に投げ込んでやろう。魚がおまえの肉を食べるようにな。衛兵、魔女をつかまえろ。逃げられないように気を付けろ。キリスト信者は魔術が上手だからな。真夜中にティベール河の一番深い所に投げ込め。」

命令は実行された。フィロメナはつかまえられ、縛られた。深夜二人の男と一人の少女を乗せた船が河で進み出た。フィロメナは両手を背中で縛られ、巨大な錨がロープで首につけれれていた。彼女の顔面は真っ青で、眼を閉じていた。彼女は、人間性によって来るべき醜い死に抵抗したので、魂は祈りのうちに勇気と力を求めていた。暗い雲が都市に低く垂れ込めており、恐るべき雨風、雷、稲妻の最中で、フィロメナは船から持ち上げられて海の中に落とされた。激しい落下のゴボゴボという音が聞こえたが、後は静寂となった。丁度その瞬間に、一条の稲光が水の拡がりを照らし出し、一人の漕ぎ手が恐怖にかられて叫んだ。
「我らに災いあれ! 死人が還ってきた。フィロメナが居る!」

まことに輝いている姿が、彼らを追って来るように見えた。彼らは乙女の殉教者の姿をはっきり認めた。超自然の光輝に包まれて、彼女の姿は波上に浮いていた。彼女の顔面は明らかに波の上に見られ、両手は自由になって胸の上で組み合わされ、ロープと錨は深い所に見えなくなり、あたかも天使の手によるが如く、聖女の身体は波によって岸へ運ばれていった。

ぞっとして、兵士達は岸に漕ぎ着け、市街に駆けつけ、司令官に起こったことを発作的に報告した。司令官は、部下が明らかに酔っぱらって臆病風に見舞われたと怒り、以前と同じく鎖とロープで魔女を縛っておけば、二度と逃げ出せまい、と9人の部下を連れて行った。河岸に近づくと、彼らは輝く光を見た。
光の真ん中で、フィロメナは二位の天使の間でひざまづき、祈っていたのであった。兵士達は恐れたが、司令官の強要で前進し、槍を身構えた。彼らの槍が正に聖なる殉教者に触れんとした時、一位の天使が彼らに合図すると、兵士達は地上にあたかも稲妻に打たれたかのように、倒れた。彼らは無傷であり、暫くして司令官は恐怖から立ち直り、立ち上がろうとした。恐れて悪口しながらも、彼は自分が起き上がれないことがわかった.

 フィロメナは微笑み、言った。
「こんなか弱い乙女をつかまえるのに、何故槍や剣を持って来たのですか? こんな武器は必要ではありません。私は自分の意志であなたについて行きます.私の浄配に命ぜられたからです.私はあなたが投げ込んだこの水の中で死にたかったのですが、私が十字架につけられたキリストヘの私の信仰を証しする為もっと苦しまねばならぬと、神は思し召されたのです.神がお許しにならなければ、あなたは私に対して全く無力です。それというのも、神は私を天使の保護の下に置かれたからです.さあ行きまし上う。私は、天の浄配の為に苦しまねばなりません。」

突然天使は見えなくなり、兵士連の筋肉は元に戻り、勇気がよみがえってくるのがわかった。彼らはしっかりフィロメナを縛り、鎖をかけた.それでも彼らは彼女に畏れを覚え、取り扱っていたが、彼女の慎み深さには害を加えるようなことはしなかった.それは主がもう一度御自分の浄配の純潔をお護りになったからである。


デイオクレチアヌスはその晩、眠れなかった。警告するような夢か彼を恐れさせ、自分か殺した犠牲者達の魂がいろいろな怖い姿で現れてきた。皇帝がフィロメナに起こった報告を受けて怖くなって、この娘はどんな手段を使って殺しても構わないが、すぐに殺してしまわなければならないと主張した。

それで少女は、街の壁の外に引き出され、一本の木にくくりつけられた.それか命令一下、一斉に矢は助けることの出来ない犠牲者に射かけられた。顔を除いて、彼女の身件は矢で穴だらけになった。それから悪魔的残酷さを以て、矢は彼女の身件より引き抜かれ、再び射かけられたのである。聖なる殉教者は恐ろしい苦しみに責められたが、彼女は一言も声を出さなかった。死んだ人のように顔面蒼白となり、眼は閉じられた.そして頭は重々しく垂れ下がっていた.流血の為、(体力が)消耗し、彼女は死なんとしていた。
遂に披女の身体は自由にされ、死んだ剣士達の置かれている円形競技場の地下に置かれたのである.二人の兵士が彼女の死を報告するよう命を受けて、地下室の前で護衛に残された。


時間は衛兵にとってひどくゆっくり経っていった.時々彼らは短い時間、持ち場所を離れた。大変暑い日だったので、彼らは喉の渇きをいやしたいと思っていたのである。戻ってきて、今頃はもう死んでいるだろうと思っていたこの乙女が地下室の前の石に座り、詩編口ずさみ、彼らがやって来るのに微笑みしているのを見た時、彼らは肝をつぶしてびっくりした。

 この驚くべきニュースは、直ちにデイオクレチアヌスの耳に達した.そして今回は彼の迷信的な畏れにもかかわらす、フィロメナを見に行った.

 「さて、フィロメナよ.」彼は勇気を奮い起こして彼女に語りかけた.
「一体何時まで魔法で頑張るつもりなんだ?」


 「死が取り除かれたのは、魔法でも魔力でもありません.」フィロメナが言った。
「それは神の御力です.神は異教徒に御自分の名前に光栄を帰せようと望まれました。あなたが見たこの不思議をかたくなに魔法のせいとせず、神の御力を認め、神の教会を迫害することをお止めなさい。何故ならあなたが頑固であればある程、あなたの罪は大きくなり、あなたへの罰も重くなるからです。」

  「何故お前は罰やナザレト人のことを言い張るのだ。若し彼に力があるなら、とうの昔にわたしを滅ぼしているはずではないか。わたしはもう何年も彼の弟子達をし拷問し、殺してきたではないか。それを止めることが出来たかな?おまえのおどしを軽蔑する。おまえはナザレトのイエズスと天使達に代わって死ぬのだ。」

 皇帝はフィロメナを木に縛りつけるよう命じ、再びたくさんの矢を射かけた。だが射手は一本の矢でさえも彼女を傷つけることが出来なかった。この時、これを目撃した占い師が、若しフィロメナが魔女なら魔女は火に無力だから、矢尻を赤くなるまで加熱しておけばよいと提案した。

 この案は採用された。だがその時又新しい不思議が起こったのである。赤熱した矢が空間を求んで殉教者に届こうとした時、矢は彼女に触れず、コースを変え、倍の激しさで飛び返ってきて射手連を刺し貫いたのである。

 観客は恐れと驚きにとらえられ、多くが胸を打ち、真の神を認めた。他の人々はうろたえて逃げて行った。
 皇帝は大いに困り果て。反乱を恐れながら、この問題を解決するべく顧問官を召集した。最後に一番よいや方は、彼女の首をはねるということに決定した。過去の経験によってキリスト教信者を殺す方法は、この方法が一番確実である唯一の手段であることを示している。皇帝はフィロメナを木より解き放つように命じ、軽蔑して話しかけた。
「お前の愛人の力は大きい。魔法使いの頭らしい。その技術で多くの者の心を虜にしたからだ。さて、わたしは彼に新たなトリックを使う機会を提供しよう。もし彼が成功したなら、わたしもまた彼を信ずることにしようわたしはお前の首をはねさすが、ここに集っている全員とわたしの眼前で首が再びつながるほど彼が力強いものならば、わたしは彼を信じ、信者を迫害することを止めよう。ナザレト人に対し、彼自身と彼の教義を弁明するのにこれほど良い機会はなかった。」
 しかしフィロメナは答えた.
「お黙りなさい。いと高き神なる主に不敬なことを言ってはなりません。人の心を探っておられる神は、あなたの嘘や欺きを御存じです。多年あなたの眼前で神は無数の奇蹟行われましたが、あなたの心は悟るに鈍かったのです。それはあなたの心が暗闇の霊べリアル(悪魔)の住居だからです。あなたは御自身を主人だの君主だのと称していますが、あなたは唯の奴隷です。探索犬であり、地獄の道具である死刑執行人に過ぎません。たとえ、聖主があなたが言うように奇蹟をなさったとしても、あなたは信じません.そうしたら、あなたの罪がいよいよ大きくなるのです。それであなたの望み通りにおやりなさい。もし私の血を求めるなら、どうぞ取って下さい。私にとってこの罪と不潔な場所に入れられているのは長過ぎます。私は死を望みます。キリストと一致出来ることを嘆願しています。」

「お前の望みを即刻果してやろう。この気の狂った魔法使いめ!衛兵、首切り台を持ってこい.そしてこの馬鹿娘の首をはねろ。ナザレト人が首をもと通りにつけられなかったら、彼をあざけって笑ってやろう。」

「今は笑いなさい。しかし天使の軍団と共に、主が世を裁く為にお出になる時は、震えあがることでしょう。」

 衛兵は彼女を捕まえ、首切り台の上に彼女を乗せた。
「ナザレト人よ、今がお前の時だ!」
デイオクレチアヌスは叫んだ.
「皆の前で自分の力を見せろ!誰が強いか、お前か、わたしか見ようじゃないか?」

「我が魂の浄配、イエズスよ、来て下さい。」
殉教者が祈った.デイオクレチアヌスは笑った。
「お前のイエズスは来るまい。わたしは忍耐を失った。死刑執行人、仕事をしろ!」

斧が降り下ろされ、殉教者の首は砂に転がった。血が高く噴出した。もう一度離れた首の眼が開かれたそして永久に閉じられた。筋肉を動かさず、苦痛のしるしもなしに、彼女の唇を美しい微笑みが飾った。しばらくの間、頭を後光がとりまいていて、やがて消えていった。

 聖フィロメナは、紀元302年8月10持金唯日午後3時に亡くなった.たった3年後デイオクレチアヌは退位した。

 数回の戦闘の後、コンスタンチヌスと呼ぶ軍人がローマを占領し皇帝を宣言した.コンスタンチヌスは信教由由の勅令を発し、彼は結局信者となり、かくしてキリスト教徒への追害は終わりを告げた.

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 彼女の死後、1500年間聖フィロメナは世界に知られなかった.やがて神の御摂理により、1802年5月24日、次の碑文が完全についている墓石を、労働者達が聖プリシラのカタコンプの中でこの発掘物を発見したのである.
 

     LUMENIA − PAX TE − CUM FI


 これは、少しわかりにくい。この碑文と記号は三枚のテラコツタ枚(注 瓦みたいな赤粘土を用いて上薬を塗った焼物)の上に赤く色どられていた。この板が整理された時、碑文拝文はこう読めた。
    

    - PAX  TECUM  FILUMENA −
 

この意味は「フィロメナよ、汝に平安あれ」ということである。石坂の記号は、絹と二本の矢が一本は上を指し、一本は下を指していた.又、槍としゅろの葉と最後に百合の花があった。これらの記号は、通常以下のように解釈されている.
 

1.錨は常に殉教の印であり、他の証聖者の首にも、披らが海に投げ込まれる時についていた。
2.矢もまた、時に殉教者の印で、若干の殉教者は矢を射かけられて殺された。
3.槍もまた、同様の象徴であった。
4.しゅろは殉教者の勝利の象徴であった。
5.百合は純潔の印であった。

 翌日、墓は開かれた。権威者達は、遺物は13才の乙女のものであると宣言した。頭蓋骨は大分壊れていたが、主な骨は全て揃っていた。骨の置かれていた隣にガラスの容器に乾燥した状態で血液の一部分が納められていた。この貴重な遺物は絹で縁取りされたケースに机められ、聖遺物収納戸庫に預けられ、そこに三年間置かれていた。                                          

 それから1805年夏、ナポリ近郊の村カルジナーレ・デル・ムグナノ村の聖なる司祭ドン・フランシスコ・ディ・ルチアは、プテンツアの司教と共にローマを訪れた。彼は聖遺物収納庫を訪れる許可を得たので、聖フィロメナの遺物に近付いた時、披女の遺物を手に入れたいという燃えるような熱い望みが生じたのであった。しかしこの望みは、到底叶えられそうもなかった。というのは、こんな宝物を普通の司祭に与えるというような慣習がなかったからである.解決不可能な妨げが出て来て、彼の願いは全く最終的に拒絶されたのであった。この時ドン・フランシスコは、重病に倒れた.或る夕、彼の思いは聖フィロメナに向かい、もしこの遺物を所有することが出来たら、聖女を彼の特別な保護者とし、遺物をムグナノに持って行くことを約束した。驚いたことに、彼は即座に癒された。司教はこれを聖女の奇蹟と確信した。間もなく全ての困難が無くなり、この司祭は聖遺物の所有者となった.              

ドン・フランシスコの治癒に感謝して、司祭と司教は聖遺物を自らムグナノへ運び、名誉ある場所に安置することを約束した。しかし、忙しさのあまり、彼らは約束を忘れて(聖遺物の)ケースは司教の席の下にくくりつけておかれた。この運の悪い司教は、自分の足に繰り返して鋭い一撃をくらった。これは、破られた約束が元に戻されて、ケースが名誉ある場所に安置されるまで続けられたのである。

 ナポリに到着して、彼らは友人の家に泊まることになったが、そこでは聖遺物を納める為の聖女の御像が組立てられてあった。この家の婦人が治癒不能の病に悩んでいたが、彼女は御像に衣類を着せる手伝いをしたいといって聞かなかった。
参加者全員が驚いたことに、遺物から得も言われぬ芳香が漂ってきたのである。そして御像の表情が繰り返して変化するのが見受けられた。それから、驚くべき奇蹟は、この家の婦人が一瞬にして癒されたことであった。

夕方、ムグナノへの短い旅行が徒歩でなされた。しかし暗さがひどくなってきたので、宝物箱を持って行く人は、見ることが出来なくなってきたので聖女に助けを求めた。直ちに雲が破れて月が顔を出し、その光で一行が進行出来るようになった。

シミティリを通り過ぎる時、宝物箱が重くなったので、運ぶ人は立ち止まらねばならなかった.その時町はかんばつに襲われていた。それで、聖女が通り過ぎるのを迎える為外に出ていた住民が、雨乞いをした。直ちに雨が降った。激しい流れでかんばつは終わった.

暁に彼らはムグナノに到着した。群衆は、素早く彼らの天の保護者である聖女をお迎えするべく整列した。その日、1805年8月10日は彼女の殉教の記念日であって、最も重大な日となったのである。40人以上の司祭がきらびやかな祭服をつけて行列に参加し、おぴただしい人々が後に従った。道はオリーブの枝と美しい花がまき散らされた。

ところが恐ろしいつむじ風が舞い上がり、丘を一掃し、群衆をを恐体に陥れたので、彼らは叫んだ。
「神様、聖フィロメナ様、お助け下さい!」
一人の司祭が、これは悪魔が行列を乱そうとしているのだから恐れてはいけないと語って、人々を静かにさせた。
風はヒュンヒュン金切り声をあげたが、聖遺物に触れることは出来なかったし、殉教者の遺物の側にあったローソクのの火を消すことすら出来なかった。

とうとう二時間後、行列はマドンナ・デ・ラ・グラツェ(恩寵の聖母)教会に到着した.そこでは喜ばしい鐘の音と、大砲のすさまじい音のうちに、青年男女が聖歌や祈りの歌を彼女の光栄の為に歌っていた。遺骨は主祭壇の福音朗読台の近くの特別な台に安置された。そして荘厳ミサが捧げられたのである。

その日より聖フィロメナの名声は全イタリアに拡がっていった。そして、彼女のおかげで数えきれない程の病気の治癒や改心か行われた。しかし、公教会が公式に聖フィロメナの崇敬を認可するまでには32年間を要したのである。

1837年1月30日、ポーリーン・マリー・ジャリコに奇蹟が行われた結果、教皇グレゴリオ16世は崇敬することを許可した。

 ジャリコ嬢は美しいフランス娘で、莫大な肘産を相続していた。この財産にもかかわらず彼女は信心深くなり、
布教の為の団体を創立した。又、活けるロザリオ会(リビング・ロザリオ)とそして聖なる子供会の形成に指導的役割を持ったのであった。

しかしポーリーンは、10年以上も心臓に激しい動悸をもたらす苦痛のある病気にかかっていた。この動機は激しいもので、はっきりと聞こえるほどであった。一寸でも動くと血液が心臓に突進するので、出来るだけ安静にしていなければならなかった。心臓の異常なほどの膨張が肺を圧迫していた・そして呼吸をするのが全く拷問となっていたのである。脈が激しかったので肋骨の移動を引き起こした。ポーリーンが飲み下そうとし食物は腹腔に止まってしまい、それは心臓の激しい運動の為に胸の中で次第に塊が出てきて、呼吸困難を引き起こした。医師は、治すことは勿論、楽にすることすらもできなかった。

 これらの辛い日々の間に、彼女は聖フィロメナに対するノヴェナの最後の日、短いやすらぎの時がもてた.彼女は、聖女に強い愛を持つようになったのである。その結果、彼女は教皇様にお会いし、それから聖フィロメナの参詣所を死ぬ前に訪れたいものと決心した。これは勇気を要する決断であった。というのも、道路は殆ど小道よりましな程度で、何百キロもあり、泥棒や殺人者が意のままに歩き廻り、彼女にひどい苦しみをもたらすからである。

 ポーリーンは弱々しく疲れ果てて危険な病状であったが、とうとうローマに到着した。しかし余りに病気が重いので、教皇様に謁見することは出来なかった。しかし、教皇様は彼女の到着を聞くと、教会に対する彼女の大いなる貢献に感謝するべく、彼女を見舞うことを決心された。着いてみて、教皇様は彼女の哀れな状態に心を打たれ、天国へ行ったらすぐ自分と教会の為に祈ってくれるよう頼まれた。

 「承知致しました.教皇様」
彼女は答えた。
「御約束致します。でも、もし私がムグナノから帰って来て、すっかり良くなってバチカンヘ徒歩で行けたら、遅滞なく聖フィロメナの件について、聖下は手続きをして下さいますでしょうか?」

 「もちろんいいですよ。」教皇様はお答えになった。
「そういうことでしたら、大奇蹟になりますから。」

1835年8月10日の聖フィロメナの祝日の朝、彼女は二日前にムグナノに着いていて、聖女の墓の近くで御聖体を拝領した。数分間、彼女は非常な苦痛と激しい動悸を覚えていたが、突然泣き出した。彼女の蒼ざめた頬に赤味がさし、彼女の苦しみに満ちたほろぼろの体に暖かい健康的な輝きが満ちた。彼女は聖フィロメナのおかげで、癒されたのである。

 ポーリーンがローマに戻りバチカンに現れると、グレゴリオ16世は発きと感動を隠し切れなかった。

「我が娘よ、本当にあなたなのですか?間違いないですか?墓場から戻ってきたのですか?それとも神は乙女殉教者の力をあなたの為に明らかにされたのですか?」

 「そうです、そうです、教皇様、本当に私です。」
ポーリーンは答えた.

「先頃死にかかっていた、神が同情を以て聖フィロメナのおとりなしを通じて顧みて下さった、あの哀れなポーリーンでございますよ。さて教皇様、私の生命が戻ってきたからには、私が私の天の恩人を崇敬する御聖堂を建てると約束した誓いを果たす許可を与えて下さいますか?そして、聖下はこの乙女殉教者を公式に信心する認可を、与えて下さいますか?」

 「勿論です、我が子よ。」
教皇様はお答えになった.
「私は全カトリック信者の希望通りに、この申し立てを速やかに調査しましょう。」

 教皇は奇蹟の徹底的調査を許可する為、ポーリーンに一年間ローマに滞在するよう要請された。二年の間に聖フィロメナに関する全ての情報が最初の聖遺物の発見から、勿論ポーリーン・ジャリコの驚くべき治癒も含めて、未公認の奇蹟こついての多くの証人に対し、完全な調査がなされた.最終的に1837年1月30日に、聖フィロメナは、祭壇の上での光栄に上げられたのである。(即ち聖人の位に上げられたのである。)
 彼女の祝日は8月11日と定められた。(聖ラウレンシオの祝日が8月10日であることを尊重して)又、聖務日祷に適当な略歴が書かれた。
 同年、聖父は「19世紀の偉大な、驚嘆すべき働き手」と言う御名称を許可なさった。後に「活けるロザリオの保護者」の御名をつけて、彼女を歓呼を以て迎えたのである。

 1839年、彼女の祝日は第3級祝日に高められ、二年後には第2級祝日にあげられた。

 1849年、ピオ9世は「マリアの子供の擁護者」を御名として公認された。

1855年、ピオ9世の「Etsi decimo  sexto」の布告に於いて、聖フイロメナに対する崇敬を更に荘重なレベルに引き上げられた.

1889年、レオ13世は聖フィロメナ信心会を大信心会に昇格された。同数皇様は又、「聖フィロメナの小さき姉妹」修道会を認可された。

1893年、レオ13世は聖フィロメナの紐をつけていて、その祈りを唱える者にその都度100日の免償をつけられた.

1906年、聖ピオ10世は「Oecure de Sante Philomene(聖フィロメナに関する信心の規則)」を認可されたが、それはローマに於いて、乙女殉教者への信心の普及を、教会法的に認めたものである。

 不幸なことに、神の敵は聖フィロメナに対する崇敬を通して神に大いなる光栄、御栄えをお捧げすることに気付いていた。その結果、ごく初期の頃から、不賛成の声があがり、彼女の存在すら疑問であるとしていた.1913年、ルチフェルの最初の勝利が実現した.その当時のミサ典書と聖務日祷の改正の中で、彼女を讃えるミサと祈祷廃止された。そして1961年、ルチフェルは、勝利が完全になったと思った。というのは、彼女の名が聖人のカレンダーから取り除かれたからである。





               
ムグナノ参詣所


 聖人の血液は、液体でなくて乾燥しており、灰とよく似ている。小さな水晶の容器に納められていて、見物人が、あたかも手の平に置かれているかのように眺めることが出来る。血液は信じられないほど変化し、その変化はあまりにも明白なものなので、誰も少しの疑いも、思い逢いをすることも出来ないほどである。

 高価な宝石、ルビーやエメラルド、黄金や銀の片鱗が血液に混じっているのが見られた。人が聖遺物の容器を振ると、宝石は再び姿を現した。何時も同じやり方ではなかったが、それでもはっきりとしていた。又、時には小さな黒い片鱗が現れたが、これは何かの災難か、苦しみか、悪いことを予言する前兆となるはずになっていた。あの偉大なピオ9世が、聖女の血液を尊敬された時、この黒い片鱗は大変認識し易くなり、聖父の上に降りかかる災いを予言することになったという話がある。

 時々、血液は黒土の形態をとる場合があるが、それは聖遺物を尊敬するには、人々がふさわしくないものだという意味である。例えば、大変注目に価する件があった。それは、およそ聖職者として掛け離れた生活を送っていたある司祭がいたが、彼が遺物に接吻しようとひざをかがめたところ、血液は大層黒くなった。彼が立ち去ると、元の状態に戻ったのであった。数日後、彼は宴会の真最中に倒れて死亡した。


 以上の驚くべき話は、聖域に集まる人々が毎日目撃している。又、このことが事実であるということは、教会の最高権威者により認められている。

                
奇蹟的な御像 


 教会の左側、聖堂の前面に、この殉教者の血液が保管されている所があるが、そこに、殉教者の骨が納められている蝋の御像が置かれている。この御像の中の骨は、素晴らしい壷に安置されているが、正面はクリスタル・ガラスで出来ており、参観者が御姿を見易いようにしてある。
 御像には立派な衣服が着せられてあり、右手の一本の指には大きな金の指輪があり、大きなトパーズがついている。それは、聖ピオ10世が聖女に贈られた多くのものの内の一つであった。この御像は、血液と同じように多数の巡礼者や参観人の前で目撃された、異常な変化がある。そして同様に、当然公認されたのである。

 うら若いこの殉教者の骨が納められている御像は、初めて作った人の手より運ばれて来た時は、芸術的なものではなかった。その御姿は不細工で、御顔は不健康な白色であり、唇は厚く、口のところが、しかめ面のように見えた。ポテンツアの司教の贈り物である、御像を収納する為に造られた黒檀のケースは、不幸なことに短か過ぎた。その結果、御像の位置は美しいとは言えなかった。それでもケースは閉められ、封を施され、鍵はナポリに保管された.

御像に最初の認め得る変化が起こったのは、聖女の遺物がムグナノに到着直後のことであった.1805年9月29日が、用意された祭壇に骨壷が安置される日と定められた。封が手をつけられず、ナポリに於いて言われた如く鍵もそこに置かれたままであった。にもかかわらず、全出席者が驚いたことに、御像に異常な変化がみられたのである.

 御像はぎごちない位置に置かれていたのに、もっと美しく置き直されてあった。御顔の色はデリケートになり、輝き、口まわりのしかめ面は、喜ばしい笑顔となった。毛髪、手、矢の位置も、全て変わったのである。

 第二の大きな変化は20年後に起こった.1824年、最初のケースはもっと美しいものに置き変えられた。毛髪は再び変化し、もっと豊かになった。公にお祈りが捧げられている間に、数回、眠が開かれた。そして御像が殆ど以前のより1フィートも長い新しいケースに納められた時、御像は最初瑞より距離を置いていたが、次第にケースの先端に触れるように自然に伸びていったのである。

1841年に、新しい不思議が起こった。御像は、正面に立っている人々には、横顔しか見られないように据えられてあった。或る日、聖女の御顔が大勢の見ている人の前で廻ったので、御顔の3/4が完全に見ることが出来るようになったので、大群衆は大変驚いた。

1892年5月27日、御像は再び全巡礼者の前でその位置を変えたのである。この変化は、教会の権威筋によって公式に認められた。

 御像は青白さから明るい赤へ、更に暗い赤へとしばしは色形が変わる。唇は、或る時は固く結ばれ、或る時は開けられた。御像は壁の中に置かれ、非常に厚いクリスタル・ガラス板で密閉されており、三人の関係者一人一人が一つずつ鍵を保管しているので、何かの干渉があるということは全く不可能である。一つの鍵は、関係者の一人であるノラ司教自身が持っている。



            
聖女の偉大なる御像  
 

参詣所に於ける第三番目の興味あることは、1806年ルフオー・シラ枢機卿が寄贈した木製の素晴らしい御像で、聖女の公式行列に使われたものである.1823年、行列の最中御像の担ぎ手は、御像が常になく重くなったのを感じた。そして同じ時に巡礼していた人々は、御顔の色が普段より明るくなり、御像がまるで生きているかのように見えたのである。

 次の日、大気を芳しい香りで満たした汗のようなものが額と眼からにじみ出てきて、胸に落ちたのであった。それは聖女の御像の下部に置かれている聖遺物箱に集められた。この不思議なことは長い間続き、教会の権成者に当然公認されたのである。




          
☆  聖フィロメナに対する信心  ☆


19世紀初頭、聖フイロメナの名は、全く世界に知られていなかった。しかしながら、1802年に彼女の聖遺物が発見されて以来、多くの驚嘆すべき奇蹟が、彼女のおかげで起こった。100年足らずの間に、彼女に対する愛と信心が、世界中に広まった。彼女への信心が野火の如く広がった理
由は簡単である。或る晩、マリールイザ修道院長は、聖母と聖フィロメナを幻の中に見た。聖フィロメナは、彼女を聖母の御保護におまかせし、「聖母様の御保護の下に立って、頑張りなさい。」と言われた。再び披女は、聖母が太陽を身にまとっておられるのを、又、聖フィロメナが、御自分の冠を玉座の前置かれるのを見た。聖フィロメナは言われた。
「天の貴婦人よ、私は御身の恵みをお願い致します。」
その上、聖フィロメナは、30種類以上の御恵みを30人の人々の為に懇願されたのである。

 聖母はお答えになった。
「私は、フィロメナには何も拒むことは出来ません。」


そこで聖ガブリエルは、この(聖母の)譲歩を金のペンで書き留められた。それから聖女は、マリールイザ修道院長を振り返り、「これがどんな具合いに行われたか、ご覧になりましたか?
 私は聖母様から御恵みをお願いするのです。聖母様を通して、御恵みは与えられます。」


 
聖フィロメナに対する信心の初期の広がりに最も関わりがあったのは、アルスの聖ヨハネ・マリア・ビアンネー神父であった。この聖なる司祭は、ポーリーン・ジャリコの友人であり、彼女の驚くべき治癒を知って、彼の心は、この驚くべき乙女の聖女に対する大いなる愛に満たされたのである。余りその愛が大きかったので、彼は聖女に対して特別な願を立てて自分を奉献した。
 彼と天の保護者との親密さは非帯に大きかったので、彼は彼女を天における自分の妹のように思っていた。聖女のために何でも行い、又聖女は、彼の為に何でも行った。彼は、悩んでいる教区の人々や自分に会いに来てくれた訪問者の為に、たくさんの奇蹟を行ったが、常にそれは、彼のこの
「愛すべき小さな聖女」のとりなしによるものであった。





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聖フィロメナに対する信心の種類


<聖フィロメナの紐>


 
聖フィロメナの紐を着けることは、あらゆる災いと事故について、保護を得る方法として非常に効果がある。又誘惑、特に純潔の徳に対する誘惑に対し、素晴らしい保護が有る。小さな子供に対しても素汚らしい保護が有る。
 この紐は、同じ長さの赤と自の、リンネル、毛、又は木綿の二本の糸で作らなければならない。聖フィロメナの童貞と殉教の二つの御名を讃える為、紐の一方の先に二つの結び目を作る。紐は定められた祝福をして、着物の下から胴に着ける。


・紐を着ける人の毎日の祈り

  
  
聖フィロメナ、童貞殉教者よ、我等の為に祈り給え。  
  御身の力強い御取り次ぎによって、
   我等を主に対する完全な愛に導き、清純な心を得さしめ給え。
(100日の贖宥)

・紐を着ける人の全贖宥
  1.紐を初めて着けた日。
  2.聖フィロメナの遺骨が発見された5月25日の記念日。
  3.聖フィロメナ祝日の8月11日。
  4.1883年ローマ教皇からこの紐を認可された記念日である12月15日。

< 聖フィロメナの聖油 >

 
 聖フィロメナの御像の前でランプに入れて燃やした油を、体の痛む部分に塗って病気の癒しに使うことかできる。聖女の御像の前で燃やした油を使って病気を治療した、数多くの事例が報告されている。
奇跡の聖油



< 聖フィロメナのメダイ >

 
祝別された聖フィロメナのメダイを身に着ければ、確実に聖女の御保護を与えられる。多くの聖女のメダイの裏には聖ヨハネ・マリア・ビアンネー神父様の姿が有る。


< 聖フィロメナの御絵 >

 
聖女の御絵を崇敬することによって大きな恩恵を受けることができる.病人が、御絵の前でランプに火を灯し、御絵の近くで祈ると、多くの人の治癒が得られる


< 聖フィロメナに対する信心の広め >

 
愛すべき小さな聖人に対する愛と友情を得る方法は、あらゆるところで聖女の信心を広めることである。最も容易に広める方法は、できるだけ多くの人に聖女の生涯、あるいは履歴配ることである。

*「御聖体と聖母の使徒」ホームページを出来るだけ多くの人に教えて伝えてください。


< 聖フィロメナのチヤプレット >


 
聖フィロメナのチヤプレットは、十字架に、三つの大珠と、13の小珠がついている.十字架を握って信仰のお恵みを願い、使徒信教を唱える。三つの大珠では、各々聖女の取り次ぎによって得られた全ての恩恵を感謝して、聖なる三位一体の神に光栄を帰して主祷文(主の祈り)を唱える。小珠は13個あるが、これは聖フィロメナがこの世で過ごした13年間を記念した数字の13であり、次の祈りを唱える。
 
「めでたし 聖フィロメナよ、聖母マリアにならい、
 神なる浄配と共に、取次者として今も臨終の時も、 
   我が為にとりなし給え。
  聖フィロメナ、イエズスとマリアの愛する娘よ、
      御身により頼む我等の為に祈り給え.アーメン。」


  
メダイでは、次のように祈る。          
 
「めでたし名高き聖フィロメナよ、御身はキリストの為に、勇敢に血を流したり。 
 御身がこの世に在りし時、特に御身の臨終の時、御身に多くの恩寵をたれ給いし主を讃美し奉る。
 主が御身に与えた栄冠と共に、御身に栄光と力を与えられ給いし主を讃え賛美し奉る。
  御身の取り次ぎによって、神より与えられし恩寵を我に得さしめ給え。」




<聖フィロメナの連祷> (アルスの主任司祭・聖ヨハネ・マリア・ビアンネー作)



主あわれみ給え。キリストあわれみ給え。
主あわれみ給え。
キリストわれらの祈りを聴き給え。       キリストわれらの祈りを聴き容れ給え。
天主なる御父                        我らをあわれみ給え。
天主にして世のあがない主なる御子               同
天主なる聖霊                             同
唯一の天主なる聖三位                       同
童貞者の元后なる聖マリア                我らのために祈り給え。
聖フィロメナ                              同
生まれた時から恩寵満ち充てる聖フィロメナ          同
童貞者の鏡なる聖フィロメナ                    同
いとも謙遜の神殿なる聖フイロメナ                同
キリストの愛のいけにえなる聖フィロメナ            同
力と忍耐の模範なる聖フィロメナ                 同
不屈の貞潔の競技者なる聖フィロメナ              同
最も勇敢な徳の鏡なる聖フィロメナ                同
拷問にあって堅固に勇敢であった聖フィロメナ         同
御身の浄配の如くむち打たれし聖フィロメナ           同
矢の雨で突き刺されし聖フィロメナ                同
鎖でつながれていたる間聖母の慰めを受けし聖フィロメナ  同
牢獄の中で奇跡的に癒されし聖フィロメナ            同
拷問の最中天使によって耐えられし聖フィロメナ        同
王位の栄華よりもはずかしめと死を選びし聖フィロメナ    同
汝の殉教の証人を改心させし聖フィロメナ            同
死刑執行人の猛威に打ち勝ちたる聖フィロメナ         同
純潔の保護者なる聖フィロメナ                   同
若者の御助けなる聖フィロメナ                   同
不幸なる者の慰めなる聖フィロメナ                同
病める者、弱き者の癒しなる聖フィロメナ            同
公教会の戦闘の新しき光なる聖フイロメナ           同
現代人の不信心を打ち破る聖フィロメナ             同
信者の信仰と勇気を復活させる聖フィロメナ          同
御名が天においては讃えられ、
    地獄においては恐れられる聖フィロメナ         同
いとも輝かしき奇跡によって知られたる聖フィロメナ      同
神と共に力強き聖フィロメナ                    同
栄光に君臨する聖フイロメナ                    同

世の罪を除き給う天主の小羊              主われらを赦し給え。
世の罪を除き給う天主の小羊              主われらの祈りを聴き入れ給え
世の罪を除き給う天主の小羊              われらをあわれみ給え。
聖フィロメナ、われらのために祈り給え。        キリストの御約束にわれらを適わしめ給え。

祈願 主よ、顕著なる貞潔とあらゆる美徳により、常に御身を賛美し奉りたる童貞にして殉教者なる
聖フィロメナの取り次ぎにより、われらの罪を赦し給うよう請い願い奉る。アーメン




    
☆ 誘惑に打ち勝つ為に ☆


おお、童貞にして殉教者なる聖フィロメナの模範と功徳によって我等を護り給う神よ、我等は如何なる誘惑の際も、御身より離れることのなきよう、我等の愛と信仰を御憐れみをもって強められんことを。我等の主、イエズス・キリストによりて願い奉る。 アーメン


    
☆  この世の物質の執着から離れる為に  ☆

おお聖フイロメナ、貞節な童貞にして栄光の殉教者よ、御身は勇敢にも、この世の見ゆるものよりも、見えざる、聖にして永遠なるものを選びたり。我等をして生きた信仰と熱心な愛と、又この世において主、イエズス・キリストに忠実に仕えんがため、常に敢虔な心を得さしめ給え。かつ我等が死後、永遠の生命に預かり、主のみ前において主のみ顔をあらわに見奉らんことを願い奉る。 アーメン



     
☆  完徳に進む為に ☆

ああ光栄ある童貞、素晴らしき奇蹟によりて知られたる栄光を神によみせられたる御身に、我等は全ての信頼をもってより頼み奉る。
御身の模範に倣い、我等が主、イエズス・キリストに反するあらゆるものと闘う勇気を得さしめ給え。
また、我等の霊魂を御身の如く完徳で飾らせ給え。特に完全な模範である、御身の天使的純潔をもって飾らせ給え。
そして我等が、イエズス・キリストの愛に燃え、常にイエズス・キリストの示された道を歩み、何時の日か
共に永福に預かることを得さしめ給え。
三位一体にまします聖父と聖霊と共に世々に生き、かつしろしめし給う御子、我等の主、イエズス・キリストによりて。アーメン



      
☆ 貞潔を求める祈り ☆


おお栄光の聖フィロメナ、御身は救世主イエズス・キリストの激しき愛に恵まれ、完全なる貞節の誉れと、勇敢なる徳の行いにより、聖なる教会に輝き給えり。御身の神なる浄配よりこの貞潔の貴重な宝を汚さぬよう、我等を守り給え。又、我等がこの世にある間、御身に倣いて主のみ跡を歩み、御身と共に永遠に主の栄光のうちに喜ばしめ給え。

永福にして童貞聖フィロメナ、御身の無垢なる魅力は美しく飾られ、崇められ給う。さらに、殉教の深紅の色をもって神に忠実に仕え、天国で永遠に神と共にいることができるよう、又、犠牲と苦しみの捧げ方を知る恵みを我等に得さしめ給え。


     
☆ 苦しみにある人の祈り ☆

(ノヴェナにふさわしい祈り)

おお、光栄なる童貞にして殉教者、神から愛され、祝福された聖フィロメナ、我は心より、御身の栄光を譲え奉る。又、神の御名の栄光と公教会の啓発のため、又御身の生と死の功徳の栄光のために、御身に偉大な力を与え給いし神に感謝し奉る。我はイエズス・キリストと主の福音の教えと戒めに対し、偉大にして貞潔、忠実なりし御身を讃え、天においても地においても主が惜しみなく報いられたことも讃え奉
る。

御身の堅固なる完徳の模範に魅せられ、御身に授けられたる報いを見て、希望に満たされ、我は全ての悪を退け、神の御旨に従いし御身に倣わんと決心し奉る。
ああ栄光の小さき聖女よ、御身の力強い取り成しによりて我を助け給え。特に、あらゆる誘いの際、完全な純潔と不屈の精神を我に得さしめ給え。さらに神に対して何ものをも断らない寛大な心をもって、唯一のまことの信仰のため、死よりも強い愛を得さしめ給え。又、全ての忠実なる司祭と、聖なるカトリック公教会と全ての信者の共通の父であり、羊の群れの牧者のうちの牧者、全世界におけるイエズス・キリストの代理者なるローマ教皇に対する従順の意志と姿勢を得さしめ給え。


おお聖なるフィロメナ、今御身に取り次ぎを願いしこれらの願いの他に、御身の力強い取り次ぎを信頼し、更に願い奉る。(ここで簡潔に信頼と謙遜をもって各自の意向を述べる)
御自らの命さえ捨て給う、神は偉大。
数々の恵みと恩寵を与え給う、神は偉大。
我が為に死し、御聖体のうちに御身御自身を与え給う、神は偉大。
我が為にイエズスの聖心の愛の炎を示し給う、神は偉大。
神は、御身の祈りも、我が願いも、又苦しむ者を助ける御自身の望みさえ聴き入れ給う。
我は神と御身に全福の信頼を置き、希望をもって願い奉る。アーメン


     
☆ 困窮の中で、助けを求める祈り ☆

貧しき者、不幸なる者の為に多くの奇蹟を行い給うた貞潔、童貞にして栄光の殉教者よ、我を憐れみ給え.御身はあらゆる我が困窮を知り給う。困窮のうちに希望を持ち、御身の足元にひれ伏す我を返り見、我は御身の御憐れみを請い願い奉る。
おお、偉大なる聖女よ、我が願いを聴き入れ給え。今み前にひれ伏して請い願う我が祈りが、神に聴き入れられんことを。(ここで特別の祈願をする)
御身の受け給いし侮辱と苦難と死の功徳は、御身の浄配なるイエズス・キリストの死と受難に一致するものであることを確信する我が願いを聴き入れ給え。
神の聖人らが讃え奉る神を、我は喜びのうちに賛美し奉る。アーメン。

      
☆ 聖フィロメナに対する賛美 ☆

めでたしフィロメナ、天国の天使の如き子供。
   同  上   聖なる童貞の真珠。
   同  上   御身の血で紫色に染まりしバラの花。
   同  上   天国の香り高き殉教者の花。         、
   同  上   希望と信仰の模範。
   同  上   全ての者の心を引き寄せる善徳。
   同  上   我等の霊魂を照らすため、暗闇のカタコンプより来る方。
   同  上   力強い奇蹟の働き手。
   同  上   我等の為にイエズスとマリアに祈る方。

御身の運命を定め給うた天主なる御父と、御自分の浄配として御身を選ばれた天主なる御子と、御身を導き、又御身を聖化された天主なる聖霊と、他の娘たちよりもまさって御身を愛された御母、聖マリアとに、栄光と愛と誉れと祝福あらんことを。
御身の守護の天使に祝福あれ。
御身に祈り、御身を愛する全ての者にと平安と永遠の福楽のあらんことを。アーメン。
                         
                           (聖フィロメナ大信心会の手引きより)



    
☆  聖フィロメナに対するノヴェナ ☆

                             (聖ヨハネ・マリア・ビアンネー作)

おお光栄ある童貞殉教者、神より愛されし聖フィロメナ!神の御名の栄光と公教会の啓発のため、神か御身に与え給うた力のうちに御身の生と死の御功徳こ対し、我は御身と共に喜ばん。さらにイエズス・キリストとその福音に対する御身の偉大さ、貞潔さ、寛大さ、忠実さ、そして天と地において、神が与え給うた素晴らしき報いを見て我は喜ばん。御身の堅固なる徳の模範と実行に魅せられ、又神が御身の功徳によりて与え給うた報いを見て希望こ満ち、我は全ての悪を退け神の御旨に従い、御身に倣わんと決心す。おお、偉大なる聖女よ、御身のカ強き御取り次ぎによりて、我を助け給え。特に永遠に侵されることなき貞潔と、あらゆる誘いに常に勝る強き不屈の精神を我に得さしめ給え。
さらに神に対していかなる犠牲をもいとわぬ寛大さと聖なるローマカトリック教会及び全世界のためのイエズス・キリストの代理者、羊の群れと牧者の中の牧者、全信者の父なる教皇への信仰のために死をもいとわぬ愛を得さしめ給え。

さらに熱心なる心を持ち、我はこれらの恩寵を持ち、御身の力強き御取り次ぎによりて等しき信頼をもって他の恵みを請い願わん。(ここで単純さと信頼と謙遜をもって各自の望みを述べる)

御身がその命と血を捧げし善なる神なれば、又御身に今まで豊かな恵みを与え拾い、我等にも御慈しみをもって豊かなる賜物を与え給うた神なれば、さらに我が為にその御命さえ捧げ給いて我を愛し給い、御聖体のうちに我等に御自分を与え給う善き神なれば必ずや、我等の祈りに御耳を傾け給うなり。されば我は全き信頼もて神に捧げながら御身により頼み、必ずや異なる方法にて恵みを与え給わんと信じ奉る。アーメン。


  
☆ 聖フィロメナに対するノヴェナの祈り ☆

貞潔で殉教者の誉れ高い聖フィロメナ、至聖なる三位一体の神が御身を据えられんと選ばれた玉座にひれ伏す我を返り見給え。心の底より御保護を信頼し、我が為に神への御取り次ぎを願い奉る。
ああ!天国のいと高き玉座より御身の卑しいしもべに一瞥をたれ給え。
イエズス・キリストの浄配よ、困難にある時我を慰め、誘惑より我を強め、危険より我を守り給え。願わくは、我が願いを聞き給え。次の願いを聞き給え。(ここで意向を入れる)特に臨終の時我を助け給え。アーメン。
聖フィロメナ、神と共にあった力強き方、我等の為に祈り給え。

  ☆ 聖フィロメナに対するノヴェナの祈り ☆

おお、偉大なる聖フィロメナ、栄光の童貞にして殉教者、現代の奇蹟の働き手、御身に奇蹟の贈物を給わりし神に心より感謝し奉る。
御身が多くの霊魂を導きし、その恩寵と祝福を我が為にも分かち給う様請い願い奉る。

御身が暴君に立ち向かいし勇敢なる行為と、御身が天の王に対し守り通した忠誠の勇気によりて、我に霊魂と肉身の純潔、心と望みの清純、又、思いと愛情の貞潔を得さしめ給え。

御身の受け給いし多くの苦難に対する忍耐によりて、神が我に与え給う困難を従順に受け入れる力を得さしめ給え。御身は迫害者の命により投げ込まれしチベル河の流れより、傷つくことなく奇蹟的に逃れ給えり。御身の如く魂を失うことなく、我を苦難の波より守り給え。

おお、忠実なるイエズスの浄配、これらの願いに加え、今我に特別の計らいを給う様心より願い奉る。

おお、貞潔な童貞にして聖なる殉教者よ、
御身の忠実なるしもべに、天より御憐れみのまなこを向け給え、苦しみにありては慰め、危険にありては助けを得しめ給え。特に臨終の時に我を助けに来たり給え。

神の公教会を見守り、公教会の高揚と繁栄と布教の為に祈り給え。またローマ教皇と聖職者の為、そして義人の忍耐の為と、罪人の改心の為、煉獄にいる我が近き霊魂の平安の為に祈り給え。

おお、偉大なる聖人、我等が地に於いて祝う御身の勝利と栄光によりて、我も又いつの日か天に於いて、御身が与えられた栄光の冠を見奉ることができる様、又、この短き世に於いて神の愛の為苦しみに耐える者に、大いなる恩寵と祝福を垂れ給う神を永遠に讃えんが為、我為に取り成し給え。アーメン




祈願


おお神よ、我ら請い願わん。
御身をその素晴らしき貞潔とあらゆる徳の実行により喜ばせし、童貞にして殉教者なる聖フィロメナの御取り次ぎによりて我らの罪に赦しを与え給え。アーメン。


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聖フィロメナの聖遺物のあるムグナノ参詣所の住所


MUGUNANO del CARDINALE

Santuario di Santa Filomena

83027 Mugunano del Cardinale
Avelino - ITALY


Tel: +39 081 8257204    Fax: +39 081 5112733
E-mail: SantaFilomena@philomena.it
Santa Filomena Official Web Site: 
http://www.philomena.it


御ミサは週日は毎日18時より。(ナポリ中央駅の地下の駅から14時50分のBiano行きの列車でBianoへ行き、駅近くのバス停から16時10分のバスでMugunano del Cardinale(ムグニャーニョ デル カルディナーレ)まで約5−6分、バスの運転手さんにムグニャーニョ デル カルディナーレと言って降ろしてもらいましょう。バスは10分から15分くらいはあたりまえに遅れてくるので気長に待ちましょう。御ミサが終わって帰りはMugunano del Cardinaleから18時40分のナポリ直通のバスがあるのでこれに乗れればナポリまで直接帰れます(このバスも当たり前に10くらい遅れて来ることが多いです)。もしこのバスに乗れなければ19時25分のBiano駅行きのバスでBianoまで行きそこから列車でナポリ中央駅の地下駅まで帰れます。いずれもバス・地下鉄・列車共通の一日乗車券を買って利用すると良いです。ナポリからバスで行く場合はナポリからAvelino行きのバスに乗りMugunano del Cardinaleで降ろしてもらいましょう。ナポリ中央駅のツーリストインフォメーションのおじさんは非常に親切で詳しいのでわからないときは聞きましょう。他のインフォーメーションのお姉さんは聖フィロメナの教会を知らないので注意、またMugunanoにはMugunano del CardinaleとMugunano del Napoliの2ヶ所のMugunano があるので注意しましょう。わたしも最初インフォメーションで聞いてナポリのMugunanoに行き、誰に聞いても聖フィロメナの教会を知らないので教会の神父さまに聞いてはじめて正しいMugunano del Cardinaleとそこへの行き方を聞いてはじめてたどりつけたのでした。

このイタリア・ナポリの近郊にあるムグナノ参詣所では聖フィロメナの聖遺物や御像、聖フィロメナの祭壇では聖フィロメナの聖油を見ることができ、またこのページにある聖フィロメナの聖油をはじめ、聖フィロメナの御像やレリック入りのカード、さまざまな貴重な聖具類を手に入れることができます。もしイタリアのナポリを訪れる機会があればぜひこの聖フィロメナの教会を訪れていただきたいと思います。(行くのは大変ですがこの教会は必ず訪れるべき場所です-ポンペイよりも!!。教会内には聖具店とMuseoがあるのですが入口がわかりにくく、閉まっていることが多いのでシスターか神父さまを見かけたらSannta Oilio de Santa Filomenaがほしいと言って開けてもらいましょう。今はほとんどいないようですが日本からの巡礼者が増えれば神父さまは大変喜ばれると思います。)



聖フィロメナの貴重な聖具類のお申し込み先

聖フィロメナの紐、メダイ、チャプレット、祈りの本、御絵、8X12cmの額に入れることの出来る御絵、御像など貴重な聖具類

聖フィロメナの御取り次によって願いが聞き入れられた方は、」どれほど小さなことでも、大きなことでも、どうぞその内容を書いてお送りください
何千もの証明書が集まりましたら、多分聖フィロメナを元のように再び聖人の位にもどしていただけるように思います。



リビング・ロザリオ アメリカ本部
(英文による出版物、聖具の申し込み先)

The Universal Living Rosary Association
The National Confraternity of St. Philomena

P.O. Box 1303
Dicknson, Texas 77539
U.S.A.

Santa Fhilomena Unofficial Web Site: 
http://www.philomena.org

日本語は通じません、全てを英文で書いてお申し出下さい



日本の申し込み先

 申込先 〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1−2−11
                恵比寿駅前郵便局留
  

                   ユニバーサル・リビング・ロザリオ
                        


 
住所・お名前を忘れずに、希望の聖具類を記入して”「御聖体と聖母の使徒」ホームページで見ました”と書いてお申し込み下さい。



リビング・ロザリオ参加の申し込み先    (リビング・ロザリオについて

お名前・ご住所・連絡先を必ず記入の上、”リビングロザリオに参加希望します、「御聖体と聖母の使徒」ホームページを見て知りました”と書いて郵送にてお申し込み下さい。もし希望のロザリオの玄義(詳しくは伝統的なロザリオの祈り方参照)があればこの申し込み時にお知らせすると良いと思います。

リビング・ロザリオに登録すると定期的に素晴らしい会報が送られてきます。ご興味を持たれた方はすぐに連絡して入会しリビング・ロザリオを始めて下さい。一日一連お祈りすれば、15連全てをお祈りしたのと同じ恵みをいただけます。私(管理人は)リビング・ロザリオ会員でロザリオの苦しみの第四玄義「この一連を捧げて主が十字架を担い給いたるを黙想し、苦難を甘んじ受くる恵みを乞い願わん」の祈りを受け持っています。
今年教皇様は使徒的書簡「おとめマリアのロザリオ」で光りの玄義を祈るようお命じになられましたから「光の玄義」を希望されるかたもお申し込みできるのではと思います


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